仕事のカタヨリ

仕事が組織依りじゃあなくて個人依りになっているケースについて。

これもメリット/デメリット両方あるので、どっちが良いという話ではない。

 

一応説明しておくと、個人依りの仕事というのは「この人でなければできない」という領域が多すぎる仕事のやり方のこと。

組織依りの仕事というのはその逆。

 メリット・デメリットは書くまでもないけど、個人依りでメリットというのはいわゆる「職人芸」みたいなものが生まれやすく、その芸が生かせる内は最も短期間で機能追加や修正が行える。

デメリットはその人が休むとシステムごと死ぬ。ありがちな展開として、引継ぎされないかドキュメントが満足に揃ってないので引き継いだ人も理解出来ずにブラックボックス化するのでリニューアルが必要になる。IT業界ではゴマカシが効かなくなってリニューアルしたいという場合、OS*1が更新されるのでほっといてもリニューアルが必要だったりする*2ので表に出ない爆弾が超長期にわたって潜伏する事も*3

引き継いだ人が真面目にも「これじゃあダメだ!ドキュメント作ろう!」とか言っても大体前任者と同じ理解度をいきなり要求されるんでそんな暇が作り出せず、またその激務に追われている間に前任者と同じように仕事をこなせるようになってしまうのでドキュメントを作る意義が失われてしまい、だいたい中途半端に終わる。

組織依りでのメリットは、言うまでもなく殆どのケースでドキュメントもキッチリそろっていて仕様に無い動作も無く、テスト仕様書もキッチリある・・という点に尽きる。

一見理想的な環境だが、デメリットとして殆どのケースで意思決定が遅くなることからコストがハネ上がり顧客にイヤがられる営業的な問題と、完全に人のスキルに依存しない形態をとっているので仕事のやりがいは無く、長期間拘束される割には求められる責任もスキルも一向に向上しないので単価も上がらないという技術的な問題を持つ。

後者の問題には派遣のIT屋が大量に投入される事で問題を社外に出してしまうのだけど、流石に教育ゼロっていうわけにはいかないもんだから非常にコスパが悪い。ジワジワと納期が延びていき、下っ端で無駄な連帯感が生まれてドロドロしたプロジェクト末期になりがち。

 ・・・どっちもダメだなコレは?どうすれば正解なんだ?

*1:Windows

*2:Windows10 でも同じオチになるじゃないかなー

*3:誰だよFORTRANで使ってたGOTOをそのままC++に持ってきたスカポンタン